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現役世代から支持を集める政党はどこなのか…?~世代別でみる支持政党②~

先日は「若者から支持を集める政党はどこなのか」という記事を投稿させて頂いたのだが、まずまずの反響を頂いた。今回はその続編として「現役世代」から支持を受けた政党はどこだったのか、直近国政選挙の結果を元に調査されたデータをもとにして分析をしていきたいと思う。

今の日本を支えている現役世代が評価する政党とは…ここからは若者や高齢者世代とはまた違った傾向が見えてくる。

※前回の記事(朝日新聞世論調査データを使用)と異なり、今回は明るい選挙推進委員会が実施した2019参院選意識調査を元に作成した資料等を提示する。これは実際の投票行動(19年参院選比例代表)に基づいたものであり、マスコミが定期的に行う世論調査等とは性質が一部異なることに注意していただければと思う。

自民1強!続く政党は…?

【20代】

まずは20代。自民35.1%、公明11.7%、立憲9.1%、国民9.1%、維新6.5%、れいわ9.1%などとなっている。この世代の調査実数は少ない為に一概には言えないものの、立憲・国民・れいわが同数で並んでいることが特徴的である。また立憲は世代が高くなるほど選挙投票先に選ばれ、パーセンテージが高くなる。

前回記事で紹介したが、次期衆院選比例投票先(朝日世論調査)でも国民民主党は立憲に肉薄した数値を獲得しており、同党は低い年齢層から投票先に選ばれやすくなっているようだまた、公明党も同じく高い数値を獲得していることから、「中道路線」が比較的他の世代よりも好まれている可能性がある。

【30代】

続いては30代。自民31.5%、公明4.8%、立憲12.9%、国民4.8%、維新8.1%、共産7.3%などとなっている。この世代は18、19歳に次いで無回答層(棄権者、無関心層?)が多い事や、グラフには表示させていないものの現役世代の中では共産党が最も支持されている世代であることも特徴的だ。

【40代】

40代は、自民42.1%、公明9.0%、立憲10.1%、国民2.2%、維新10.1%、れいわ7.9%などとなっている。この世代の特徴としては日本維新の会に投票したと回答したものの割合が高くなっていることだ。

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維新の強固な地盤である大阪では現役世代(特に子育て世代)に恩恵のある教育無償化政策などの実績があることなどが大きな要因となっているのではないか。地域政党である大阪維新の会に限った支持・投票先動向でも同様に40代前後の支持が高くなっている。

れいわ新選組も40代からの支持が突出して高い。山本太郎世代であり、俳優時代等の知名度が生かされていることも影響してそうだ。

実は維新とれいわ、一部政策に違いがあるものの、実際得票率などのデータを分析しても両党の支持される地域の特徴は似通っており(共に都市中心型政党である等)親和性が意外と高いのではないか。(但し実際に維新票がれいわに、そしてその逆もあるということ等は数値上は断言できない)

【50代】

最後は50代。自民38.9%、公明12.1%、立憲17.4%、国民2.1%、維新9.5%などとなっている。この世代から調査における無回答割合(比例投票棄権層や無関心層?)が急激に減少し、また立憲民主党のパーセンテージが高くなっていっていることが特徴的である。

先程も解説した通り、立憲民主党は年齢層が高くなるほど投票先に選ばれやすくなる傾向がある。これはマスコミが行う世論調査などでも同様の傾向があり、一部調査では、若年層と高齢者層の間で2倍超の支持率の開きも生じているのだ。

立憲民主党に代表されるように、世代別に支持政党や投票動向を考察することによりまた違った傾向が見えてくる。

今後の記事では更に深堀して、各党が訴える政策の中身や有権者が重視する、年齢ごとに異なる最重要政策などを関連付けた上での投票行動・支持政党の世代別傾向を読み取っていきたいと思う。

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