おとな研究所は新しくなりました!

枝野氏推薦人に野田佳彦氏、菅直人氏 合流新党代表選挙

 立憲民主党の解党、国民民主党の分党によって結成される合流新党の代表選挙の候補者が、8日に、出そろった。立憲民主党代表・枝野幸男氏と国民民主党政調会長・泉健太氏の一騎打ちという構図になり、枝野氏の当選が有力視されている。

 枝野氏の推薦人名簿、泉氏の推薦人名簿が産経新聞サイトで公開しているので、皆さんにもご覧いただきたい。今回は短い記事ではあるが、枝野氏の推薦人名簿について分析したい。
https://www.sankei.com/politics/news/200907/plt2009070016-n1.html
https://www.sankei.com/politics/news/200907/plt2009070018-n1.html

 主に国民民主党出身議員から支持される泉氏に対して、枝野氏はベテラン議員を中心に幅広く支持を集めている。しかし、枝野氏の当選を支える人々の考え方が幅広すぎて、代表選の公約にも掲げる消費減税などが実行できるか、疑問が生じうる。

 枝野氏の推薦人には、菅直人元首相、野田佳彦前首相らも名を連ねる。7年以上も前のことであるため皆さんは既に忘れているかもしれないが、「4年間は増税しない」(鳩山由紀夫元首相)という民主党の方針を根底から覆し、増税を実行したのは菅直人氏と野田氏である。両氏は、旧民主党内の中でも特に増税派として知られる。枝野氏が当選後に消費減税を掲げようとした場合、両氏に代表される党内増税派の抵抗に遭うことも考えられる。

 実際、2017年の衆議院選挙候補者アンケートでは、野田氏は消費増税に賛成と明示している。また、野田氏は、10%より高い税率にすることについても「やや賛成」としていることから、さらなる消費増税も見据えていると言える。菅直人氏は、2017年当時消費税増税反対を掲げる立憲民主党の公認候補であったにもかかわらず、消費増税の是非について「非該当」という回答であり、党の方針に従っていない。そして、安倍首相の行った消費増税延期について、「どちらかといえば評価しない」と回答している。民主党政権下で消費増税を唱え始めた張本人であることと併せて考えると、菅直人氏もまた、消費増税を行うべきという信念を捨てていない可能性が高い。
※参考とした候補者アンケート
https://mainichi.jp/senkyo/48shu/meikan/?mid=D05027001012
https://mainichi.jp/senkyo/48shu/meikan/?mid=A12004002002
http://www.asahi.com/senkyo/senkyo2017/asahitodai/koho.html?k=ZZZZZ0CV
http://www.asahi.com/senkyo/senkyo2017/asahitodai/koho.html?k=ZZZZZ0A7

 枝野氏はこのような増税派を代表選挙の推薦人に掲げている。時限減税ですら抵抗しそうな「増税派の急先鋒」を推薦人とすることで、枝野氏の消費減税に対する本気度が疑われる。やはり、真っ先に消費減税を明示した泉健太氏に対する、「争点隠し」なのか?

<スポンサー>