政治において、マスコミは大きな影響力を持つ。私たちが得る情報のほとんどはマスコミによってもたらされており、世論を動かす起爆剤になりうる。

しかしながら、最近はマスコミの堕落が目立つ。誤報や虚偽報道、偏向報道や印象操作など報道倫理がなっていない姿勢が見受けられる。こうした「堕落」の根源は何なのか、分析する。

GHQによる検閲

第二次世界大戦の敗戦からサンフランシスコ講和条約締結まで、日本はGHQの占領下にあったことはご存知の通りだと思う。GHQは占領中に様々な施策を行ったが、その一つにWGIPというものがある。

WGIP(ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム)とは、日本人に戦争についての罪悪感を植え付ける計画である。この計画の内部文書は近現代史研究家の関野通夫氏によって明星大学戦後教育史研究センターから発掘されており、WGIPは実在したと考えられている。

そのWGIPの一環として、GHQはマスコミを統制するために検閲を実施した。(通称、プレスコード)主に連合国に対する批判や軍国主義の宣伝などが禁止された。 マスコミは当然検閲を受け発禁処分されることは避けたいので、自らGHQに迎合する記事を書き続けた。

しかし、それはGHQが去った今でも続いている。GHQ占領下では過度に日本を賛美することは禁止されたが、マスコミはそれを引きずりGHQが去った今でも日本を貶めるような報道を続けている。マスコミがやたら「日本下げ」の報道を行う背景にはこうした過去があるからである。

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マスコミが単なる就職先の一つとなっている

マスコミは学生から人気の職業の一つである。以前よりかは人気が落ちているが、今でも難関大学を対象とした人気企業調査ではマスコミが上位に上がっており、新卒採用も高倍率である企業が多い。

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しかし、若者がマスコミを志望する理由として、「マスコミを通して世の中を変えたい」というよりかは「高収入だから」「働きやすいから」などという意見が目立つ。マスコミは単なる就職先の一つと化してしまっている。

例えばアメリカでは、銀行マンからマスコミに転職するケースが多々ある。給料が低くなっても世の中をよりよくしたいという意志で転職する人もいる。一方で日本のマスコミの場合は高収入で比較的立場が安定しているので「就職先」としては人気だ。しかし、志を持ってマスコミを志望する人は少ない。

マスコミの記者に志がなくなるとどうなるか。マスコミに入社しても、自らの昇進だけを目指すようになるので社の意向に沿った記事を出すようになる。こうして記者はマスコミの「駒」に成り下がってしまう。これが、マスコミの記者が堕落している一つの原因だろう。

ところでマスコミは官僚を批判することは少ない。官僚はマスコミと同様、就職先の一つとなっているので「同志」と感じてしまうからだと私は考えている。

営利団体であるが故に、煽る

今マスコミは逆風にさらされている。インターネットの台頭で人々は自ら情報発信をしたり情報収集をするようになっているので新聞やテレビなどの影響力が低下している。

とはいえマスコミのほとんどは営利団体であり収益を出さないといけないので、テレビの視聴率や新聞の販売部数などを上げなければならない。

一つ、簡単に視聴率や販売部数を上げる方法がある。それは、「煽る」ことだ。人々の不安や怒りを煽ることで注目度を上げたりヘイトを稼ぐことができる。

これは新型コロナが蔓延している最中でも散見された。とあるワイドショーでは「何もしなければコロナで42万人が死ぬ」「このままでは2週間後は日本はニューヨークになる」と人々の不安やコロナの打開策を見いだせない政府への怒りを煽った。

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政府への批判を煽ると面白い現象が起こる。政府に不満を持っている人は政府の揚げ足取りをするために番組を見るようになる。一方で、政府を支持している人からしてみれば番組の煽りを批判するために番組をチェックするようになる。「ヘイトを稼ぐことができる」というのは、番組に批判的な立場である人もその番組を見るようになるということだ。このようにして、マスコミは視聴率や販売部数を上げ、収益を得ているのだ。(なお、ここでは一例として政府に対する批判を挙げたが、マスコミが特定の人や組織を批判するとこうした構図になる)

一人一人が情報を取捨選択する必要がある

ここまでマスコミを批判してきたが、もちろん正しい情報を提供してくれることのほうが多い。大切なのはマスコミは必ずしも正しい情報を提供してくれるわけではないということを心に留めておくことだ。一人一人がメディアリテラシーを持ち、情報を取捨選択すればメディアが堕落しても賢く立ち回ることができるだろう。

 

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よもぎおとな研究所 副編集長

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おとな研究所副編集長、ブロガー
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時事・教育・経済など幅広い分野に関心あり

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