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都構想選挙運動に、Go Toキャンペーンをどこまで活用できるのか?

選挙運動に熱が入る両陣営

 大阪都構想の是非に決着をつける住民投票まで、残り2週間である。大阪都構想の賛否をめぐっては、世論を二分しており、今回の住民投票も接戦が予想される。

 さて、選挙運動の方も熱が入っており、両陣営ともに全国から応援演説、選挙ボランティアが駆け付けているようだ。本日18日には、山口那津男公明党代表も駆けつけ、維新の会の幹部とともに大阪都構想賛成を呼びかけた。他にも、賛成派では、柳ケ瀬裕文参院議員(日本維新の会)や、都知事選候補の小野泰輔さんらも、大阪に来て運動を続けている。

 これに負けじと、反対派も大物が大阪に集まっている。山本太郎れいわ新選組代表は、連日大阪で都構想反対を呼び掛けている。ABCニュースは、自民党大阪府連も、全国の他の政令市市議会議員を呼び、街頭演説を実施していると報じている。

「大阪都構想に反対!」自民党が全国の政令指定都市の議員集め街頭演説
https://news.yahoo.co.jp/articles/555608b34fb25e6081cf5dc15e5e8ce1a51c0203

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 両陣営には、くれぐれも新型コロナウイルス対策を万全にしつつ、無事に選挙期間を乗り切ってもらいたい。

お金がかかる選挙ボランティア

 しかし、特に遠隔地の場合、選挙ボランティアに入るにはそれ相応の出費を確保しなければならない。なぜなら、陣営が旅費などを運動員に提供した場合には、公職選挙法上の「買収」にあたるからである。そして、大阪都構想住民投票も、根拠法令の大都市法で公職選挙法が準用されている。

公職選挙法第二百二十一条 次の各号に掲げる行為をした者は、三年以下の懲役若しくは禁錮又は五十万円以下の罰金に処する。
 一 当選を得若しくは得しめ又は得しめない目的をもつて選挙人又は選挙運動者に対し金銭、物品その他の財産上の利益若しくは公私の職務の供与、その供与の申込み若しくは約束をし又は供応接待、その申込み若しくは約束をしたとき。

 そうなると、大阪への旅費は自己負担と言うことになる。

いかにして旅費&現地での食費を浮かせるか

 そこで、今回はいかにして旅費や現地で使う食費を浮かすことが可能かを考えてみたい。前置きがあまりにも長すぎたが、この後の内容は意外にも単純明快である。作戦は2つだ。まず、現在政府が推進しているgo to キャンペーンと、パック旅行を併用して使うことである。2つ目は、現地の食事はなるべくgo to eat実施店舗で済ませ、また、地域共通クーポンも活用することによって、実質的な出費を抑えることである。

 では、具体的に旅費はどれほど安くなるのかを示したい。そして、大阪に選挙応援に行かれるボランティアの皆さんにも、遠方に観光に行きたい方にも、是非以下の方法を活用していただけると嬉しい。

割引の併用効果は大きい

 まず、go toキャンペーンとパック旅行割の併用効果は大きいと言える。そもそも、割引を併用した場合、割引がかけ算されていくので、全体の割引が想像以上に大きくなり得るのである。例えば、パック割で定価の2割引きを見込め、さらにgo to トラベルの35%割引を使った場合、0.8×0.65=0.52、つまり48%オフとなるということだ。実質半額である。

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 では、具体的に算定してみよう。Aさんが、都構想前最後の一週間勤務先で有給休暇を取得し、26~31日の日程で大阪に入り、選挙運動をする場合を考えてみる。ここでは、HISさんのサイト(https://kokunai-trip.his-j.com/)を参考とさせていただいた。

 まず、Go To適用前の最安値はこちらだ。既に往復で飛行機を使ったとは考えられないほどの安値となっているものの、まだまだ移動交通費+宿泊費だけで3万2640円かかることになる。

 ところが、これにGo To トラベルを適用すると、かなり安くなる。支払実額は21216円となる。それだけでなく、5000円分の地域共通クーポンがつくため、お得度はかなり高い。

 移動にかかる交通費をもっと安くしたいのであれば、例えば新幹線・高速バスのパックを利用することも十分考えられる。ともかく、1週間近く滞在する場合であっても、交通手段+宿泊費で約2万円程度まで抑えられることを示せた。

Go To イートは、1000円強の夕食が実質無料に

 「鳥貴族マラソン」というモラルに反する行為により注目を浴びたGo Toイートキャンペーン。しかし、制度趣旨に則り適切に活用すれば何ら問題はない。表題の通り、税込1000円以上であれば助成対象となるので、しっかり1000円以上の飲食をすればよい。ちょうど1000円に近いほどお得ではあるものの、そこまで神経質にならなくとも、実質的にかなり食事代が浮くことに変わりはない。

 さて、私も既に何度かGo Toイートを利用しているので、それも踏まえつつ、2点注意すべきポイントをお伝えしたい。

 1点目は、なるべく前日までに予約すべきであるということだ。確かに、当日予約が可能な店舗もないわけではないのだが、当日予約だと予約人数、時間帯、選択できるメニューなどがが限定されてしまう場合が多い。

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 2点目は、助成は即時適用ではなく、後からポイントで戻ってくるということである。そして、いつポイント還元がなされるかというのは、サイトによって異なるので、調べておくべきである。例えば、食べログの場合は翌月10日頃にポイント付与がなされる。hotpepperグルメの場合は、来店の7日後に付与される(ただし、10月16~23日来店分は、11月9日に付与されることとなっている)。

まとめ

 今回の記事は、選挙ボランティアに行かれる皆さんを応援する気持ちを込めつつ、go toキャンペーンの効果的な活用法を共有する目的で書いた。

 選挙ボランティアは経済的負担も軽くはないので、いかにして軽くするかという観点から、go toキャンペーンを活用していただけると嬉しい。

 ぜひ、選挙ボランティアと関係のないみなさんにも、予算の許す範囲で、同キャンペーンを積極的に活用していただきたい。そのことが、コロナで苦しんでいる飲食業界や旅行業界を救うこととなる。