
「政党学生部」に、皆さんはどれほど馴染みがあるだろうか。応援している政党や支持している政策実現のために活動している学生やグループがあっても、意外とその存在を知らなかったり、実態がわからないことも少なくないのだと思う。
今回は急遽、「政党学生部の部長選挙」にスポットライトを当てて特集を組む。舞台は「日本維新の会」の「関西学生部長選挙」。日本維新の会と言えば、先日の大阪都構想に関する住民投票が否決されたことが記憶に新しいのではないだろうか。
賛成の活動をしていたのは決して一般支持者や議員だけではない。血気盛んな若者も多く活動に参加していた。
若者はなぜ学生部で活動し、その可能性に賭けるのだろうか。候補の一人、「ぶくた」さんにインタビューを行った。
目次
- 1 ―名前(ハンドルネーム)、年齢、性別を教えてください。
- 2 ―今回、立候補しようと考えた理由を教えてください。
- 3 ―どうして維新学生部に入部したのでしょうか。
- 4 ―「維新学生部」とは、どのようなところですか。
- 5 ―維新学生部には、現在どのような課題があると考えていますか。また、部長になったらどのようなことに着手しますか。
- 6 ―先日、大阪都構想に関する住民投票が否決されましたが、今後の維新としての活動の中で、学生部の役割をどのように考えていらっしゃいますか。
- 7 ―相手候補との違いや共通点について教えてください。
- 8 ―日本維新の会にも、代表選挙の機運があります。都構想や代表選を通して、維新全体としての変化を感じることはありますか。
- 9 ―解散総選挙も近いと言われています。選挙の中での学生部の意義や、u18の部員の活動について教えてください。
- 10 ―「若者の政治参加」という観点での政党学生部の役割をどのように考えていますか。
- 11 ―尊敬する人は誰ですか。
- 12 ―将来の夢はなんですか。
―名前(ハンドルネーム)、年齢、性別を教えてください。
ぶくたと言います。18歳男性です。
―今回、立候補しようと考えた理由を教えてください。
私は元々、活発的に活動していませんでしたが、周りの部員が活動に誘ってくれたおかげで活発的になれました。
動きたけど何をしていいかわからないという部員もたくさんいるので、学生部として動きやすい、活動に参加しやすい環境整備をしたいと思い立候補しました。
―どうして維新学生部に入部したのでしょうか。
政治には興味あったが特に支持政党はありませんでした。しかし大阪出身であるため維新の改革を身近に感じており、実行力が素晴らしいと思い支持するようになりました。
また、関心のある動物愛護の問題やLGBTに関する政策など、様々な社会的問題に関して議員さんたちと一緒に学びたかったので、維新学生部に入部しました。
―「維新学生部」とは、どのようなところですか。
他の政党の学生部よりも、良い意味で「気楽に」活動できるのが特徴です。新入部員でも思いや考えを発言できたり、それが部全体に良い影響を与えたりします。
また政治以外でも部員同士プライベートでも仲が良いです。現在は選挙活動からオンラインでの政策議論、先日は吉村大阪府知事を招いての若者向けのイベントなど、幅広い活動を行っています。

―維新学生部には、現在どのような課題があると考えていますか。また、部長になったらどのようなことに着手しますか。
部員の中には、既存のコミュニティに入りにくいと感じている部員もいます。私も初めはそうでした。そのため公約として掲げていますが、新入部員への「Welcome program」というものを実施したいと思っています。
まずはオンラインやオフラインを通じての歓迎イベント、交流会を通じて親睦を図り、コミュニティに入りやすくなったり、新しいコミュニティができたりします。そこから政策の勉強会や社会的なマナー講座などまで発展し、「学生部で活動することで成長できた」と実感できるような一人一人が満足できる組織運営を行いたいと考えています。
―先日、大阪都構想に関する住民投票が否決されましたが、今後の維新としての活動の中で、学生部の役割をどのように考えていらっしゃいますか。
我々は活動に入らせていただく中でたくさんのことを学ばせていただきました。一方、学生部の若々しさで議員さんたちを元気づけることができたときもあったと思います。
これからも、学ばせていただく姿勢は忘れず、さらには我々が良い意味で議員さんたちに刺激を与えることができるように活動していきたいと思っています。
―相手候補との違いや共通点について教えてください。
公約の中身に関しては相手候補とも似ている部分はあると思います。しかし、相手候補の公約の中には大変抽象的な部分も多々見受けられます。「太田八策」という名前の聞こえはいいかもしれませんが、公約の意図と優先順位があまり見えてきません。
私は大阪都構想での活動も含め、様々な場所に赴き、多くの方々とのご縁をいただき、関係を築いてきました。そのご縁を学生部としての活動でもしっかりと大切にしていきたいと思っています。今回の都構想の活動では、現地の学生部をまとめるなどリーダーシップを発揮しなければならない場面も大変多く、そのような経験に関しては相手候補よりも優れていると思います。
―日本維新の会にも、代表選挙の機運があります。都構想や代表選を通して、維新全体としての変化を感じることはありますか。
今回の都構想の結果を受け、松井代表は引退を表明し、メディアでは「吉村世代」と報道されることも多くなりました。これからの維新を引っ張っていくのは若い世代だと個人的には考えています。学生部としても、力を合わせて頑張っていきたいと思います。
―解散総選挙も近いと言われています。選挙の中での学生部の意義や、u18の部員の活動について教えてください。
選挙というのは選挙活動だけではなく、政治の在り方を考える一つのきっかけだと思います。選挙権がある部員だけでなく、選挙権がない部員も含め選挙を通じて、政治の在り方を考えることができるような場を作っていきたいです。
―「若者の政治参加」という観点での政党学生部の役割をどのように考えていますか。
政治というとまだまだ近寄りにくいイメージがありますが、政党学生部はそのイメージを壊すことができる組織だと思います。私たちと同じような若者を巻き込み、一緒に政治参加を促すことが政党学生部の役割だと考えます。
―尊敬する人は誰ですか。
野上らんさん(大阪市議会議員)です。
―将来の夢はなんですか。
地元大阪、さらには日本のさらなる発展のため、社会に貢献していきたいと考えています。
時に温かくわかりやすい言葉で、時に鋭く厳しい言葉で現状とビジョンを語る候補には、とても18歳とは思えない気迫と可能性を感じた。維新学生部の命運、すなわち日本維新の会という政党の未来がかかっている。
ぶくたさんの健闘を祈る次第である。