内申点制度の闇 実は理不尽で無意味な制度だった!?|教育特論①


私(よもぎ)とAki氏の新シリーズ「教育特論」が始動した。

おとな研究所では従来の「教育」カテゴリーは時事的な記事を取り扱ってきたが、このシリーズでは日本の教育の現状の問題点をあぶりだすと同時に、日本がどのような教育改革をするべきか模索するシリーズにしたいと思っている。

第一回目の今回は、内申点制度に着目する。
高校受験において合否に大きくかかわるのが内申点というスコア。内申点は各教科・科目の評定を点数化することで主に高校入試で用いられている。

しかしこの内申点という仕組みは実は受験生にとって非常に理不尽なものである。今回はそんな闇深き内申点制度の不条理さを暴いていきたいと思う。

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過去の成績に縛られる

まず、内申点は途中から巻き返すことができないというのが大きな問題の一つだ。

内申点は中学1年から中学3年までの3年間つけられることになるが、多くの都道府県では中学2年から、一部の都道府県では中学1年の内申点も高校受験で提出する調査書に加味されることがある。つまり、内申点は過去の成績も受験での評価につながるのだ。

過去の成績が加味されるとどうなるのか。受験時には学力が高くても過去の内申点が低かった生徒が不合格になり、受験時に学力が低かったものの内申点が標準程度の生徒が合格になることがある。要は受験のために努力して這い上がってきた生徒が過去の内申点の影響で不合格になってしまう可能性があるのだ。

もちろん都道府県によっては低学年の内申点の比率は下げるなど対策はしているものの、そもそも過去の成績を受験での評価に組み込むこと自体が意味不明だ。過去の成績はしょせん「遺産」に過ぎないのだから、受験の合否は受験時の結果だけで判断すれば事足りる話だろう。

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教師の裁量で成績が決まる

高校受験で大きな影響を与える内申点は主に教科を担当する教師が決定している。しかし、よくよく考えるとこれもおかしな話だ。本来成績は受験生の進路を左右するものなので明確な基準がないといけないはずだ。内申点を教師が独断でつけるというのは、公平性の観点からしていかがなものだろうか。

内申点のベースとなる評定は基本的に「関心・意欲・態度」「思考・判断」「技能・表現」「知識・理解」に分かれている。そのうち、「思考・判断」「技能・表現」「知識・理解」は定期テストの点数などで比較的公平に評定が付けられるが、「関心・意欲・態度」は基準が明確になっておらず、教師の感覚で決まることが多々ある。

教師の裁量で内申点が決まるということは内申点を取るために教師の機嫌を取ったりする生徒が出てくることもある。当然ながら学力以外のことで内申点が決まることはあってはならないが、教師も人間なので少し点数を高くつけてしまうこともあるかもしれない。こうしたこともあるので、公平に評価するためには教師の裁量で内申点をつけることは本来いけないことなのだ。

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学校ごと、都道府県ごとで基準が異なる

一つこんな事例を考えてみる。全く同じ学力を持つ2人が一人は最底辺の学校、一人は最頂点の学校に行ったとする。彼らは学力は同じだが、同じ内申点を付けられるだろうか。

おそらく、最底辺の学校に行った生徒よりも最頂点の学校に行った生徒は低い内申点になってしまうだろう。なぜなら、母集団の学力が異なるからだ。母集団の学力が異なると、定期テストの難易度が変わってきたり、評定の付けられ方も変わったりする。そのため、同じ学力でも学校が異なれば内申点が異なるケースも出てくるのだ。

学校ごとで内申点の基準は異なるのに、高校受験においては内申点は均一に扱われてしまう。これは公平性の観点からして大きな問題だ。

高校受験における内申点の基準は都道府県でも異なる。例えば東京都は3年生のみ内申点のみが加味されるが、神奈川県では2年生の内申点も加味される。つまり、東京都では1・2年の成績が芳しくても3年で好成績を収めれば盛り返すことができるのに対し、神奈川県では盛り返すことが難しい。

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また、そもそも内申点と学力試験の比率も都道府県で異なる。都道府県での内申点の基準が異なることも公平性の観点からして問題である。

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合否への影響が大きい

ここまで述べてきたように内申点はトンデモ制度であることがお分かりいただけたと思う。しかし、そんなトンデモ制度であるにもかかわらず、内申点は高校受験において合否への影響がとても大きいのだ。

前述したように都道府県によって内申点と学力試験の比率は異なるが、例えば東京都だと全校一律で内申点が3、学力試験が7の比率となっている。簡単に言うと、東京都では内申点は高校受験の合否判断において3分の1のウエイトを占めているのだ。公平性が担保されているとは言い難い内申点にしては、合否に大きな影響を与えすぎだ。

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内申点は廃止するか、足切りにすべき

では問題だらけの内申点制度は将来的にどうすればいいのだろうか。

主に3つの選択肢が考えられるだろう。1つ目は即刻廃止にするという選択肢、2つ目は内申点制度自体は残しても、受験の合否には活用しないという選択肢だ。どちらも本番の試験だけで合否を決めるというやり方になるだろう。

3つ目の選択肢は、内申点を足切りの材料にするという選択肢だ。例えば高校が最低限必要な内申点をあらかじめ公表し、それを満たした生徒だけが受験資格を得られるというやり方である。これなら、ダイレクトに内申点が合否に関わることもないので、選択肢の一つとしてはありだと思う。

今回はおとな研究所のシリーズ記事「教育特論」の第一回目として内申点制度にフォーカスしたがいかがだっただろうか。もしご意見があれば、私やおとな研究所公式のTwitterのDMにお寄せいただきたい。

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よもぎ

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高校2年のブロガー
国際情勢が専門

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