衆院選議席予想【12月版】

臨時国会が5日に閉会し、今年も残すところ一か月を切った。安倍内閣の電撃退陣から菅内閣の発足など状況が大きく動いた永田町では、早くも来年中に行われる衆院選に注目が集まっている。

大好評頂いた前回に引き続き2回目となる全体予想を公表する。今回は、12月時点での情報に基づき、衆院選が行わた場合各党はどれだけ議席を獲得することが出来るのか分析を行った。前回行った試算(9月実施)に最新情勢等を追加すると以下のような結果となった。

自民はやや減、公明は微増へ

自民党は西日本を中心に優位な選挙区が目立つも、前回競り勝った複数区で野党統一候補擁立の影響により競り負ける公算だ。現在調整中の複数選挙区での野党一本化が成立した場合、さらに議席数を減らす可能性があるも、自民党単独で絶対安定多数の261議席を維持することは現時点では確実視されている。また、比例代表では前回並みの68議席都の数値が算出された。各種世論調査では菅政権の支持率が軒並み10%程度下落しているものの、政党支持率や比例投票先まで響いていないためだ。

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コロナ感染が再び拡大し、また安倍前首相の桜を見る会疑惑により政権への不信感が高まる中、臨時国会が今月5日に閉会した。自民党側が逃げ切った模様であるが、今度の対応次第では衆院選結果に響いてくる可能性がある。

公明党は小選挙区10選挙区の内7区前後で優位な選挙戦を進め、最大で9議席程度獲得する可能性も否めないが、前回競り負けた神奈川6区等不安定な選挙区がいまだ残ることが懸念材料だ。また、急遽候補者擁立を発表した広島3区では自民党岸田派との候補者調整が残っている。比例代表では、前回取りこぼした北関東3議席目等を奪還する可能性が高く、やや上積みするだろう。

立憲、共産は「共闘」一定効果が出るも、比例選で苦戦 

野党第一党の立憲民主党は現有議席からやや減らすものの、野党一本化により東北を中心とする一部選挙区では与党系候補に競り勝つ可能性が高い。前回小選挙区で勝利した、旧「無所属の会」系候補を始め一定の地盤を持つ候補を中心に優勢判定が出た。ただ、比例代表では自民党に遅れを取り、一部地域では維新やれいわなどに本来獲得すべき議席数を食われる等してやや苦戦するか。世論調査での支持や比例代表投票先での伸び悩みが響く。

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本来比例区の投票先において野党第一党は最も無党派層から投票先に選ばれる傾向があるものの、先の参院選においては自民党が無党派層中の投票先第一党に選ばれる(時事通信出口調査)などの野党第一党不信が高まりつつある。10月に行われた読売新聞の調査からわかるように、立憲支持層の基盤が盤石ではないことも懸念材料だ。一部は維新やれいわに流れる可能性も否めない。

共産党は沖縄1区で小選挙区勝利の可能性があり、比例代表は前回より数議席上積みする見込みだ。共産党が野党統一候補になる可能性がある「共産必勝区」では苦戦が強いられ、沖縄以外での議席獲得は難しい模様。また、野党共闘の影響で比例選を中心に埋没する可能性も否めない。

維新は議席3倍増を伺うも、大阪次第か

都構想住民投票が否決され、勢力衰退を危惧された維新の会であるが、政党支持率等は好調であり次期衆院選では議席をのばしそうだ。小選挙区では現職ら10名に当選の可能性がある。ただ、都構想同日選や可決ならば議席獲得にリーチのかかっていた数選挙区では苦戦が予想される。比例代表では近畿を中心に20議席台を伺う。東京や南関東などでも複数議席獲得の可能性がある。

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近年の傾向を分析するに、①大阪W選挙 ②参院選 ③吉村効果(今年春の支持率上昇現象)の三段階で維新は無党派かつ都市部層から投票先に選ばれやすくなってきていると検討することが可能だ。このことは日経新聞や朝日新聞などで公開されたクロス集計や地域別支持率等の情勢からわかる。

全国的な知名度を持つ吉村大阪維新代表を選挙選にて全面に出すことにより、更なる支持が拡大する可能性があるだろう。

「裏野党共闘」を進める国民民主は現状維持程度

国会活動などでは立憲民主党などと距離を取り続ける国民民主党だが、衆院選擁立状況リストを一目見れば、彼らは「裏野党共闘」を進めていることは一目瞭然である。

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筆者調べによると、国民が候補者擁立を発表している20選挙区の内、茨城5区、静岡4区を始めとした7選挙区で自民党との事実上の一騎打ち構図が完成(共産等の擁立は無し)しており、立憲空白区かつ共産党が候補者を自主的に下す可能性(共産必勝区ではない)がある選挙区は7選挙区。全体の75%が既に事実上の「野党統一候補」として一本化に目処が立っているといえる。

一方で議席予想であるが、小選挙区は6議席前後比例代表では0議席との試算が出た。小選挙区は前原氏や玉木氏などの現職4名が強みを見せ、候補者一本化成功ならば議席獲得の可能性がある選挙区は新人含めて数議席程度上乗せする可能性があり、情勢によっては現有議席を維持もしくは上回る可能性も0ではないだろう。ただし、比例区では苦戦が強いられ、山尾志桜里氏を擁立する東京ブロックでは獲得が絶望的、頼みの東海ブロックでも連合の離反や支持率低下により議席獲得は微妙な情勢となっている。獲得できて東海比例1議席だろう。

国民民主の勢力拡大のカギは共産党含めた野党統一化と小選挙区勝利以外道はないだろう。

「分裂」社民党は1議席、れいわは比例で3議席

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先月行われた社民党の党大会で、希望する所属議員は立憲民主党への合流を許可され、事実上の分裂状態となった社民党。今回はオール沖縄の枠組で出馬する沖縄2区の新垣氏のみが議席獲得の可能性がある。結党以来議席を守ってきた比例九州の1議席の獲得は厳しいとの試算だ。社民党王国である同党大分県連が立憲民主へ合流することなどの影響が大きい。

れいわ新選組は関東を中心とする比例ブロックで3議席程度獲得する見込みだ。東京ブロックでの1議席は確実視され、2議席目への票の上積みと獲得へリーチがかかっている南関東などでの支持拡大が課題だ。代表の山本太郎氏がどの選挙区へ出馬するかにより情勢の変化もあり得るだろう。

「0」予想のN国… 党名変更で起死回生なるか

「NHKをぶっ壊す!」で一時期ブームとなったN国党であるが、議席獲得の見通しは立っていない。頼みの比例代表では衆院選であるために各地域ごとに細分化され、最低得票率3.6%(比例近畿)を獲得しなければならない。前回衆院選は全国で1.8%であるために得票数を最低でも倍増させる必要があるために厳しいか。

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ただ、立花氏は党名を「民主党」へと変更させる可能性を示唆(総務省に確認中のために保留扱い)しており、「民主」の略称を使用している立憲民主、国民民主と混同され得票数があろうことか増加する可能性も否めないのでは。政党支持率が低迷する同党にとっては、党名変更が議席獲得のカギとなるかもしれない。

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おちゃ

おちゃおとな研究所 選挙・政局担当

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浪人生ブロガー。
主に選挙や政局、世論調査などが専門。

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  1. 2021年 1月 06日
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