【ファクトチェック】”ユーチューバー”書類送検の報道は正しいのか


数日前から、とあるニュースがインターネット上で局所的に広まっている。

渋谷交差点で寝そべったか ユーチューバー書類送検 [2020/12/11 18:04] https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000201016.html

男性ユーチューバーは10月31日夜から翌日にかけ、ハロウィーンで多くの人がいた東京・渋谷区のスクランブル交差点で交通の妨害になるよう道路上に寝そべったなどの疑いで今月11日に書類送検されました。

引用元:上記記事

ニュースの内容は些かありきたりになりつつあるものではあるが、とは言え「YouTuber」と聞けば昨今話題の職業で、著名人も多い。

YouTuberが書類送検」と聞けば、気になるのが人の心というものである。この記事を読んでくださっている方の中でこの事件について知らなかった方も、恐らくそのセンセーショナルな内容に惹かれた方が多いのではないだろうか。

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しかしあえて結論ありきで述べるのであれば、こういったニュースにこそ重大な落とし穴がある。今回は事件の内容ではなく、その登場人物に話題を落とし込んでファクトチェックを行っていく。

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このニュースを報じている大手メディア

筆者が考える疑問点に触れる前に、このニュースを報じている大手メディアを紹介したい。

既にリンク付きで記事を紹介したテレ朝擁するANNに加え、TBS、さらにFNNプライムオンラインも同様の内容で報道している。

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https://www.youtube.com/watch?v=HOsmIkj8SSo

これらのニュース動画ではいずれも書類送検された男性について「ユーチューバー」と紹介していることが確認できる。TBSについてはサムネイルで「迷惑系YouTuber」との表記が見られるが、この「迷惑系」YouTuberといえば、つい先日まで世間を騒がせていた「へずまりゅう」氏が記憶に新しい。

余談であるが、この「へずまりゅう」氏は先の東京都知事選挙の際、NHKから国民を守る党党首の立花孝志氏と共に街宣活動を行ったことでも知られている。

迷惑系YouTuber」逮捕されても反省しない理由 | インターネット | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準

関連記事 【速報】N国が「NHKから国民を守るゴルフ党」に党名変更へ

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しかし、今回送検されたのはこの「へずまりゅう」氏ではないようだ。そもそも氏は先の逮捕の際に「へずまりゅうとして活動」と各メディアに紹介されており、今回も同一人物であれば紹介されるはずだ。

では、この書類送検された「YouTuber」は誰なのだろう。

1人の人物が、とあるYouTuberの配信アーカイブから浮かび上がってきた。

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とあるYouTuberから浮かび上がった衝撃の事実

「しんやっちょ」という名前で活動するYouTuberのツイキャスアーカイブに、事件が起きたとされる10月31日の配信記録が残されていた。

https://twitcasting.tv/shinya_yuunari/movie/648908057

道路の真ん中に横になったと語り、また映像中でも赤信号が光る道路の真ん中で立ち尽くすスキンヘッドの人物が登場している。

この人物こそが書類送検された男なのであるが、彼は「金バエ」という名前で活動している”配信者“だ。

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外部リンク 金バエ (ニコニコ大百科)

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筆者があえて「配信者」とした理由は、彼が「YouTubeチャンネルを持っていない」からである。

YouTuber」の定義について今一度確認しよう。

インターネット上の動画共有サービスであるYouTube(ユーチューブ)に動画投稿し、広告収入を得る人たちのこと。

出典 デジタル大辞泉

YouTubeチャンネルを持たない彼は、当然「YouTuber」ではない。

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金バエ氏本人も、Twitter上で書類送検されたこと及び「YouTuber」ではないことを述べている。

以上の事から、書類送検された男性について「YouTuber」ないし「ユーチューバー」と紹介されている記事については「誤報」であると断じざるを得ない。

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「そんなことか」では済まない。メディアへの信頼と風評被害に関わる重大な問題

恐らく一部の人は、紹介した大手メディアの報道内容と同様に「動画投稿者なんて同じようなものなんだから「YouTuber」でもいいだろう」と考えるだろう。

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しかし、この考え方は二つの観点から誤っていると指摘できる。

まず、仮に本件をもって「ユーチューバー」の定義を「動画投稿者」へと拡大するのであれば、そのような脚注が必要になる。YouTube以外にも動画投稿サイトは数多く存在し、それらのサイトにのみ動画を投稿しているユーザーは「YouTuber」とは呼ばないのだから、その程度の配慮はあってしかるべきだろう。

さらに、本件によって「YouTuber」という職業についての偏見が広まる恐れがある。一般的に容疑者や被告人の職業について、メディアは「会社員」「医師」「自営業」といったように、とても大まかな紹介を行うことが多い。

しかしYouTuberについては、「動画投稿をしている」というだけでなく「YouTube」を活動拠点にしている、という情報も含まれているため、その限定性が非常に高い。

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事実、本件に怒りを感じている”本物の”YouTuberも存在する。

「PDRさん」(チャンネル登録者数119万人)の指摘にもあるように、「金バエ」氏が「ユーチューバー」かどうかは、検索すればすぐにわかる情報である。

その程度の確認もせずに、誤った情報を流す大手メディアは、その尊厳を大きく傷つけたといわれても仕方ないのだろう。

関連記事 【ファクトチェック】「コスト218億」の嘘と真実

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迷惑行為はもちろん、相次ぐメディアの「フェイクニュース」も大概にしてほしいものだ。

参考記事

渋谷スクランブル交差点でまたも迷惑行為。男性YouTuberの書類送検が報じられる | YouTubeニュース | ユーチュラ

渋谷ハロウィン 配信者がスクランブル交差点で寝転び、『めざましテレビ』で取り上げられる | YouTubeニュース | ユーチュラ

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Aki

Akiおとな研究所 編集長

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おとな研究所 編集長
趣味は短歌、動画編集。不登校経験あり。

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