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4月補選の行方と政局への影響は

19年の参院選における多額の現金買収事件が発覚し、公選法違反で起訴された河井案里氏の有罪が確定したことに伴う参院選広島県選挙区再選挙(下記解説参照)も同時に行われる。前代未聞の大規模買収事件でもあり、露呈した「政治とカネ」の問題が有権者にどのように判断されるのかが注目される。

また、同時に参院選長野と衆院選北海道2区の補欠選挙も実施される。菅政権発足後の初の国政選挙でもあり半年間の政権の評価がなされる事になるだろう。

与党 1勝2敗で負け越しか。北海道は不戦敗に

広島選挙区

冒頭部分でも紹介した通り、広島では河井案里氏の当選無効が確定したことによる再選挙が行われる。

自民党側は元経産省官僚の西田氏を擁立する方針だ。公明党にも協力を求め、自民党王国広島の底力を発揮する狙いがある。しかし、先日行われた自民側の決起集会において河井事件に関与したと見られる地方議員の一部も参加したと言う。本来現金を受け取った側も立件される事が通例ではあったが、今回は見送られる異例の事態となった。そのような後味の悪い対応が見られたこの大規模買収事件に、広島県民は何を思うのだろうか。

一方で野党側は立憲民主党を中心に候補者選定を急ぐ。弁護士の郷原氏の名前が上がるが正式決定まで至っていない。また、日本維新の会やれいわ新選組も候補者擁立を決めており、二党の動きも注目される。

2箇所で行われる補欠選挙は長野では野党側有利が伝えられ、北海道では与党側の不戦敗となる見込みだ。

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長野選挙区

参院選長野選挙区は亡くなった立憲民主党の羽田雄一郎参院議員の弟である次郎氏が弔い合戦に挑む。元々長野は羽田王国と言われ民主党系の政党が強固な力を示してきた。

更に羽田氏は共産党などの他党や市民連合らと共闘し野党統一候補となったこともあり、盤石な選挙戦を展開するだろう。

北海道2区

事実上の自民不戦敗となった北海道2区の補欠選挙は野党側の動きが焦点だ。立憲民主党からは松木謙公氏が出馬表明。共産党新人も名乗りを上げるが、野党一本化に前向きだ。

一方で新たな動きもある。北海道を地盤とする鈴木宗男参院議員(日本維新の会)は党の公認候補擁立を表明。鈴木宗男氏自身の出馬も明確に否定はしておらず、自民不在の選挙の中どこまで存在感を発揮できるのかに注目が集まる。

また、NHK受信料を支払わない方法を教える党は元NHK集金人の新人を擁立するものの「当選を狙わない選挙」(立花氏)と言い、党の広報の場にしていきたい考えだ。NHK党側は、インターネット中心の選挙戦を想定する。

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政局への影響は

今回の再選挙、補選の結果は今後の政権運営や次期衆院選、都議選に大きく影響することは避けられないだろう。また当初噂された補選日に衆院選を被せるのか等も注目される。緊急事態宣言解除も間もなくであり、コロナ感染者数も減少傾向にある。菅内閣の支持率も回復傾向にあり、都議選やオリンピック等の大型イベント前に国民の審判を仰ぐ可能性も否めないだろう。激動の21年の政治の動きに目が離せない。

(解説)補欠選挙と再選挙の違いとは

選挙の当選人が議員となった後に死亡や退職し、しかも繰上当選によっても議員の定数が不足する場合に行われる選挙です。 再選挙とは、その人がすでに議員であるかないかという点が違います。 ただし、すでに議員であっても選挙違反などにより当選や選挙自体が無効となった場合は、再選挙となります。

総務省

(総務省HPより)

今回の広島は河井案里氏の当選無効判決が出た為に「再選挙」扱いであり、長野(現職議員の死去)と衆院北海道2区(吉川元農水相が議員辞職)※国の選挙の場合、原則として、補欠・再選挙は年2回、4月および10月の第4日曜日に行われる。

1件のコメント

負けるが勝ちということわざもありますしね。広島に関しては岸田さんが総裁になれるかどうかという試金石というひとつでもありますから全力で取りに来るでしょうね。野党がひとつにまとまらないと、広島は堕とせないでしょう。

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