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【千葉県知事選】熊谷俊人氏が圧勝 勝因は

新人8人が争いとなった千葉県知事選は昨日投開票され、千葉市長を2期務めた熊谷俊人氏が他の7候補を大きく引き離し当選を決めた。 熊谷氏は特定の政党の推薦を求めない「県民党」を掲げ選挙戦を展開。立憲民主党や日本維新の会などは地域支部レベルで水面下で熊谷氏を支援した。一方、自民党推薦で立候補した元県議の関政幸氏や共産党推薦の金光理恵氏らは遠く及ばなかった。知事選の詳細は以下の通り。

出口調査から見る県知事選

熊谷氏が全体の7割近くの票を獲得し圧勝した要因は、千葉市長を3期務めたことなどによる圧倒的な知名度や立憲民主党などの野党が独自に推したことに加え、自民党支持層や無党派層などに幅広く支持が浸透したことなどが挙げられる。NHKが県知事選当日に行った出口調査によると、熊谷氏は県内支持率42%の自民党支持層の約6割超、県内32%の無党派層の約8割を取り込んだ。また自主投票だった公明党支持層の7割、独自候補を擁立した共産党支持層の4割などにも支持を拡大したことも大きく影響したと考えられる。一方で自民党が推薦した関氏は与党支持層を固めることに失敗し得票率も20%代を割り込み大敗した。

引用:千葉県知事選2021NHK出口調査(千葉県知事選 出口調査の結果 熊谷氏が極めて優勢)

地域ごとの各候補者の得票率は

今回の千葉県知事選を市町村ごとの得票数で分析すると、熊谷氏は全市区町村で得票率トップとなったものの地域により一定の差が出ている。熊谷氏の地盤である千葉市では緑区、若葉区を除く市内では得票率80%超を記録。最多得票率を記録したのは千葉市美浜区で84.0%。一方で勝浦市などでは50%代となり自民党推薦の関氏に詰められた。

「泡沫」と呼ばれた候補者の動向

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熊谷氏、関氏、金光氏以外の他の候補は俗に「泡沫候補」とも称された。その他扱いされた彼らの得票率で注目すべきは国民主権党の平塚氏だ。彼は国民主権党という政治団体を設立、「コロナはただの風邪」「ワクチンは毒」などと反自粛反コロナ運動を展開する急先鋒である。そのような過激な主張を繰り返す候補が得票率1%と、一定数確保ができたことにも注目だ。また、当日出口調査では4位予想であった後藤輝樹氏は最下位落選となった。このようなインターネット上を中心に注目される泡沫と呼ばれる候補者が近年話題をよび影響力を徐々に高めつつあることにも注目すべきであろう。