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【参議院補欠選挙・長野県選挙区】最新の情勢予測と政局への影響とは

羽田雄一郎氏の死去に伴う参院長野補選は8日告示され、自民党新人で衆院議員を2期務めた小松祐氏、立憲民主党新人の羽田次郎氏、NHK受信料を支払わない方法を教える党の新人の神谷幸太郎氏の3氏が立候補を届け出た。

政権与党に対抗するべく立憲民主党・国民民主党・共産党・社民党は揃って羽田氏を推薦。事実上の与野党一騎打ちの対決構図が完成し双方の陣営が総力戦で挑む。

参議院長野県選出議員補欠選挙 立候補者 羽田次郎
羽田次郎 公式HPより

参院補選の情勢

JX通信社及び信濃毎日新聞が告示日前に行った情勢調査によると、立憲民主党の羽田次郎氏が先行し自民党公認の小松氏が追う展開となっている。

調査を衆院選の小選挙区ブロックごとに見てみると、羽田氏は長野2、3、4、5区でリードしており小松氏の地盤である長野1区でも羽田氏に先行を許しており情勢が覆る可能性は極めて低いだろうと考えられる。

羽田氏を支えるのは、羽田氏が公認を受けた立憲民主党など野党系政党の支持基盤の厚さだ。同情勢調査では自公の与党支持率が26%であるのに対し、野党共闘路線を進む立憲民主党や国民民主、共産党などの支持率を合算すると28%となり与党を上回る。また、国政選挙における投票動向を見極める上で重要な指標となる比例投票先では立憲民主党が34%、自民党が29%となり立憲単独で自民党を上回った。2年前の信濃毎日新聞が行った調査と比較すると、立憲は17%から34%に倍増しており躍進した。一方で、長野県選挙区に前回公認候補を擁立し当選させた国民民主は5%下落し2%へと低迷しており、党勢の低迷や立国合流への影響が数値に顕著に現れた模様だ。

しかし、野党陣営の結束は一枚岩とも言い難い。当初、国民民主党が羽田氏が共産党と締結した政策合意書に相容れないとして推薦を撤回する方針を示したものの、その後「推薦撤回を撤回」し羽田氏推薦継続を表明した。騒動の背景には連合・同盟系組織内議員の反発があったとされている。国民民主が新たに効力の強い政策文書を羽田氏と締結したことで問題を収めたとされているものの、数日間における同党のブレには支持層からの反発も避けられなかったのではないか。補選への悪影響も懸念される。

今回の結果は次期衆院選へも大きく影響するだろう。羽田氏がリードを保ち自民党候補に大差で勝利すれば(すでに大きく差がついていると思われる)野党陣営に追い風が吹き、与党側は苦戦を強いられるだろう。また同時に行われる衆院北海道2区補欠選挙、参院広島県選挙区再選挙での動向や結末も今後の政局を大きく左右する。緊急事態宣言が解除されたものの、関西圏を中心に再びコロナ感染者数が急増する傾向にある中選挙戦への影響はどう出るのかに注目だ。

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