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【衆院選】東京12区情勢予想 ー公維共の異例の争いにー 

今回取り上げるのは東京都北区を中心とする地域で構成される東京12区についてである。この選挙区は公明党の支持母体創価学会が強い地域としても知られ、長年同党の候補者が議席を守ってきた。12年に自民党が政権を奪還して以降、公明党の太田氏と共産党の池内氏の事実上の一騎打ちの争いが3度続いていた。

自民党や野党第一党の民主党系が候補者を擁立してこなかった選挙区であることから、選択肢が無く迷う有権者も多いはずだ。実際、東京12区では全体の約10%が無効票となっており全国平均の2.7%より突出して高い。(17年衆院選)

しかし、次回の総選挙では構図が大きく変化する。12区からは日本維新の会からも阿部司氏が参戦表明。14年の次世代の党以来の第三極参戦に、どこまで票を伸ばすことが出来るのかが注目される。

小選挙区の議席を守る現職は党代表や国土交通大臣などを務めた太田明宏氏であるが、次期総選挙では引退を表明。後任として北関東ブロック2位で当選を果たした岡本光成衆院議員を当てる事に決定した。地元ではすでに菅総理との2連ポスターが普及しつつあるとのことであり、手堅い組織戦を繰り広げるだろう。

また、次期衆院選の結果を占う20年夏に行われた都議補選(北区)の詳細も情勢を読み解くうえで必要となる。

【都議補選 2020北区 結果】

【当】山田加奈子自民・新52225票(34%)
斎藤里恵立憲・新36215票(22.1%)
佐藤古都維新・新33903票(21.7%)
天風いぶき都F・新23186票(14%)
新藤加奈N国・新6125票(4%)

異例の女性対決を制したのは自民党の山田氏だ。しかし、以上の結果で特筆すべきは、自民党は公明票が、立憲民主は共産票が上乗せされてる事である。また、それらを考慮すれば維新は得票率2割超えは善戦したともとれる。

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また注目すべきは第三極票の多さだ。維新、都民F、N国三党の票を合算すると4割超となっている。国政と地方選は単純比較はできないものの、これらの得票数は時期選挙の結果を左右するものになりえるのではないか。

現状では公明党の岡本氏が有利、維新の阿部氏と共産党の池内氏が後を追う展開と予想される。ただし総選挙は選挙期間の12日間で大きく情勢は変化する。また、全国的に注目される選挙区でもあるためにこれからの展開に目が離せない。

【東京12区(北区全域、板橋区・足立区の一部)】情勢評価

○岡本光成公明現(比例北関東当選)
△阿部司維新
△池内沙織共産

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