【世論調査】 調査会社により支持率が異なるのはなぜなのか

今週も週末に行われた世論調査が大きなニュースとなった。本日夕方時点で発表されているものは読売新聞の調査のみであるが、内閣支持率が続落、不支持率が第二次安倍内閣発足以来過去最高を記録したのだ。

参考: https://www.google.co.jp/amp/s/www.yomiuri.co.jp/election/yoron-chosa/20200809-OYT1T50194/amp/

このようにほぼ毎週発表されている世論調査であるが、読者の皆さんの中に「なぜ同じ時期に行われた調査であるにも関わらず、マスコミ毎に支持率や賛否が大幅に異なる事があるのか」と不思議に思われている方もいることであろう。

特にSNS上ではこの事に疑問を抱いている方が多いはずだ。さらに調査自体の不正を疑う声も聞こえる。

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今回はその疑問を解決すべく、なぜ調査毎に支持率等の数値が異なってくるのかの解説を行っていきたいと思う。

ではなぜ数値の差異が調査毎に異なるのか。これは3つに大別可能である。

調査ごとに数値が異なるのは3条件が影響している

①「重ね聞き」の有無

例えば、「内閣を支持するのかどうか」という質問を行うとしよう。①支持する ②支持しない ③無回答等 の3択が主流であり、どれかを選択した上で次の質問項目へ進む。

しかし、一部の調査会社ではその「無回答者」に「敢えて言うならば支持するのか否か」等と再度聞くことで、消極的支持/消極的不支持層の動向も反映されるようにしている。

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これがいわゆる「重ね聞き」と言われるものであり、それにより 支持率/不支持 が共に増加する。この「重ね聞き」の有無が支持率/不支持の数値の調査会社ごとの差異に大きく影響している。

②質問内容

同じような質問でも内容や順番が異なる事により回答結果に大きな影響を与えるのだ。また、質問者が選択肢を読み上げて回答させる方法と、回答者に直接言わせるのでも支持率等に若干変化が生じてしまう。(知名度の高い政党が調査上ではやや有利になる)

質問内容により大きな変化が見られるのは「個別政策」の賛否である。3年前に成立した「組織犯罪処罰法」の審議時に行われた、この法案の賛否を問う調査では調査会社によりで最大2倍近い賛否数の開きが生じたという事があった。実は質問文によりある程度の回答結果を誘導させる事は不可能では無いのだ。

③調査方法の違い

ほとんどの調査会社はRDD(Random digit dialing)方式、サンプル数1000程度(携帯:固定=1:1)で行っている為に大差は生じないと考えられる。

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しかしここで特筆すべきは「毎日新聞」の世論調査である。同調査は完全自動音声法に今年の春から切り替えた。更にサンプル数を固定:携帯(sms使用)=3:7 と指定しており他の調査会社と比率が異なる。この携帯電話(smsを使用)を用いた調査では30~50代の回答者比率が大幅に増加する傾向がある。(つまり相対的に60代以上の回答者が少なくなる)

※その為に、30~50代からの支持が厚い維新の会が毎日新聞世論調査では政党支持率が高くでる。(7月調査:維新10% / 立憲9%など)

このような調査方法である為に毎日新聞の調査は若年層の世論を掴むのに有用なものであるのだ。

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マスコミの「政治思想」は関係ない

SNSやネットニュースのコメント欄を覗くと、「朝日新聞だから内閣支持率が低い」「毎日新聞だから信用できない」などとの声をよく聞く。

しかし先程解説した通りに、調査会社によって方法や質問内容が異なる事により数値に違いが出てくるだけの話であり、マスコミの政治思想(朝日は左、産経は右)の影響で数字を操作しているという説は間違いだ。

確かに「質問文」により個別政策の賛否はある程度誘導させる事は十分可能である。しかし、それは調査会社が得た回答結果を意図的に改ざんした訳ではない為、「不正」ではない。

マスコミ各社の調査を長期的に比較することにより全て同じような傾向(支持率の増減等)が見えてくるはずだ。特に、SNS上での世論調査分析の三春氏( https://twitter.com/miraisyakai?s=21  )が作成しているグラフなどは参考になるだろう。

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各社の行う調査は「世論の動向」を知る上での有益なデータとして大変参考になる。読み取り方を誤ることなく、これらを元にした報道に正しい捉え方で向き合って頂くことを願う。

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おちゃおとな研究所 選挙・政局担当

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主に選挙や政局、世論調査などが専門。

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