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都知事選分析#2 桜井誠 都内極右票分析

好評頂いた都知事選・都議補選分析シリーズの続編として、今回は泡沫候補と位置付けられながらも主要候補5人中1人の得票を上回り4位落選した桜井誠氏を取り上げようと思う。

桜井誠氏とは

桜井氏は在日特権を許さない市民の会の元会長として知られており、また特定の民族に対するヘイトスピーチを繰り返した過去もある。自身のツイッターが永久凍結される程民族ヘイトが甚だしい人物だ。

最高裁判所の判決で有田参院議員(立憲)の「(桜井誠氏は)存在そのものがヘイトスピーチ」という発言が認められることもあった。

現在は、政治団体「日本第一党」を率いており全国の地方選挙で候補者を擁立。同党には1名の地方議員が所属している。

〝極右票″をMAPから分析

本来は地域経済を分析する時に使われる指標として用いられるものである特化係数であるが、投票率や候補者別得票率が異なる選挙同士を比較させる上で最適なものであるために使用した。

市区町村別得票率/都内全体の得票率 で求める。つまり、計算の結果1が都内平均とほぼ同じ得票率を得た事になり、1を超えた地域(MAPの凡例参照、赤やオレンジなどで染まった地域)ほど都内得票率に比べて多く得票を得たことが分かるようにした。

都内での市区町村別の「ネトウヨ票」の強弱を相対的に比較することを可能になり、どこの地域が桜井誠氏の得票率を支えているのかが分かる。

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2020都知事選 桜井誠 (特化係数MAP)

比較的千代田区や中野区で高い得票率を獲得していることが分かる。

2016年都知事選 桜井誠(特化係数MAP)

4年前の都知事選と比較すると、桜井誠氏の比較的得票率が高い地域はほとんど変わっていない。多摩地域での弱さを都心でカバーしている傾向は20年知事選と同様だ。

また桜井誠氏は今回1.74%から2.92%へと得票率を1%以上伸ばしたが、MAPより都内で全体的に満遍なく支持を拡大することに成功したことが分かる。

また、16年と20年を比較(地域ごとの伸びを比較するため、こちらも特化係数を使用・都内全市区町村をプロットしているが、小数第一位までにしている為、点が多数の自治体で重なっている。)した散布図はこちら。

このグラフからも桜井誠氏の

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では、最後に同じく自民より右を称する田母神俊雄氏が獲得した得票率を元に作成した特化係数MAPと比較してみると…

2014都知事選 田母神俊雄(特化係数MAP)

このように市区町村ごとにみると、桜井誠氏と同じく23区・そして都心で比較的支持が高いことが分かる。

最後に 国政進出は果たせるのか

桜井誠氏が代表を務める日本第一党は次回衆院選の比例東京ブロックや2年後の参院選での議席獲得を目指す方針のようだ。

任期の関係で衆院選が最も近い為、国政初陣は衆院比例東京ブロックになる。しかし、比例東京ブロックでは得票率5.8%以上獲得しなければ1議席獲得できないことに加えて、日本第一党は政治団体であるために政見放送ができない、小選挙区との重複立候補ができなくなるなど様々な制約を受けることになる。

更に、全国で得票率2%以上を獲得しなければ「国政政党」へ格上げさせることができない。

衆院選から参戦することは明らかな戦略ミスであると思う。国政政党化、国政進出を果たすにはまだまだ先が長いのでは。

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