昨日、政府は「Go to トラベル」について東京都民と、都内を発着とする旅行商品を除外する方針を固めた。 更に今日、赤羽国土交通大臣は「若者の団体旅行、重症化しやすい高齢者の団体旅行は控えていただく」と述べ、サービスの対象外にするとの事だ。
東京発着を対象外とするにも抜け道(例えば関西から東京ならば新横浜まで新幹線、在来線で都内へ出入など)があり、具体的な制度設計はどうするのかが検討材料だ。更に、「若者や高齢者の団体旅行」の線引きはどうなるのか。修学旅行なども対象外になるのか、疑問がのこる。
このような方針転換を迫られた背景には、東京を初めとした全国レベルでの感染者数の急増にある。
「GO TO キャンペーン」は、国内の旅行需要を喚起し、観光地や観光業界を活気つけるのに期待が集まっていたが、東京や若者・高齢者を除外した上での実施は、このキャンペーンの効果が十分に得られない事は火を見るより明らかだ。
だからといい、このまま中止にする訳にはいかない。新型コロナ感染拡大に伴う渡航制限の影響で昨年は約4兆8千億だったインバウンド需要も見込めない以上は、国内旅行消費(昨年:約21兆)を刺激しなければ、観光業界は壊滅的状態に陥る。
今年の冬にはコロナ流行が更に広まる可能性もある為、観光業を支えるにもやるなら今しかない。業界への直接支援にも限界があり無理だ。
ただ、このキャンペーン開始に伴う国内旅行の急増により全国的にコロナウイルスの感染拡大が広がるのではとの懸念が生じているだろう。
そこに画期的な案を提示したのが大阪府の吉村洋文知事である。
吉村知事は先日上京し、安倍総理や赤羽国土交通大臣など政府重鎮と会談。その後の記者会見で、このキャンペーンは「やるとしてもいきなり全国ではなく、近隣県など小さい単位から始め、感染の様子を見ながら全国に広げていくべきだ」と言及したのだ。
[adchord]多数の国民が抱えるコロナウイルスの感染拡大への不安を最小限に抑え、観光業界の危機を打開するというこの2つを解決できる。
とはいえ、キャンペーン開始は間もなくだ。これ以上のゴタゴタ劇は見たくない。最善の解決策を伴った速やかなキャンペーン実施を求めたい。
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