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【新型コロナ】教育への影響は

新型コロナウイルスの感染防止措置の一環として、全国の小中高そして大学では臨時休校や新学期開始時期の繰り下げ措置などを行っている。しかし、この休校期間が新学期に重なると同時に、終息にめどが立たないままでは学校教育や特に中学・高校3年生が迎える受験への影響が避けられない。

臨時休校延長へ…

緊急事態宣言発令での影響は(最新情報に注意を)

読売新聞は安倍総理は明日7日にも緊急事態宣言を発令する方針を固めたと報じた。(ちなみに緊急事態宣言についての詳細は https://otonaken.com/2020/04/02/aki-newparty-4/ をご覧ください。)

東京都立はGW明けまでの休校。大阪府も来月6日、大阪市は今月19日まで(市内生徒は公共交通機関の利用率が低いことが主な理由)に加えて明日の入学式、8日の始業式を延期。(本日夕方、松井市長発表)

決断の遅さ…動く生徒たち

https://twitter.com/tadano_17/status/1246744464489500672?s=20

先日より、各地域の生徒たちが休校延長の署名をインターネット上で集め、地元県議会へ提出する動きやツイッター上で高校生が休校を呼びかけるなどの「当事者」による動きが活発化している。

その後、無事に兵庫県では一部地域を除いて今月19日まで臨時休校が延長された。

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https://www.google.co.jp/amp/s/www3.nhk.or.jp/news/html/20200406/amp/k10012370191000.html (NHKニュース)

授業を明日より再開するというこれまでの方針を転換し、茨城や千葉などでも休校延長が発表。兵庫県のように地域単位で休校か否かが発表されている地域もある為、最新の情報に注意をしていただきたいと思う。

ただし、静岡県などは明日から通常授業を再開させる模様だ。各自治体は今回の非常事態を十分に考慮し、生徒たちの生命を守る決断を求める。

大学でも授業延期、オンライン授業へ

影響は大学にも広がっている。ほとんどの大学では入学式が中止。中では「サイバー入学式」と様子をYouTubeで配信するなどの異例の対応もみられた。(近畿大学)

授業開始も当初は4月下旬から予定されていたものの、慶応大や立教大は今月30日、京都大学や明治大学などは来月7日、同志社大学は12日大幅に繰り下げる大学が増えてきている。通学や対面形式の授業が難しいのならばオンラインでの講義を検討している大学も多い。また、早くも三重大学は前期授業をすべてオンランに切り替える措置を決定。

三重大学は、今年度の4月から9月までの前期は、原則学部と大学院のすべての授業をオンラインで実施すると発表しました。授業は、録画したものをインターネットで見る形のほか、アプリを利用してリアルタイムで画面越しに直接質問ができる双方向型のものも実施するとしています。感染リスクを抑えるため、学部と大学院合わせておよそ7000人の学生が、登校しないことを目的としていますが、学校での必要な実習や研究については、行動確認など予防策をとったうえで許可するということです。三重大学の前期の授業は、すでに予定より1週間延期されていて、4月17日から始まる見通しです。

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https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200402-00027675-tokaiv-soci (東海テレビより)

感染防止のためにやむを得ない措置といえども、受験を突破してきた新入生にとっては複雑な心境が宿っているのだろう。そして休校による影響は教育機関だけにとどまらず、家庭にも与える。いち早くコロナウイルスが終息することを願いたい。

学校教育の停滞…影響は?

続く休校措置で、学習進度や受験スケジュールに大きな影響を与える可能性が十分にある。昨年度もコロナウイルスの影響で、一部国立大学などで後期試験方法が大幅に変更することを余儀なくされる(北海道大学など)ことがあった。さらに今年度は前述の通り、授業時間などが各自治体間での差異が生じてしまう事で受験での不公平が生じてしまうのではないのかとの懸念が生じているようだ。

私は自称進学校の生徒であったが、特に社会科目では入試直前まで教科書内容の授業が終わらないなど、受験にギリギリ間に合わせるような指導日程が組まれていた。今年はさらに休校の為に授業が遅れるなどとなると、確かに不公平感が否めないが… 萩生田文科大臣は記者会見で「状況にあった入試が実施できるよう各学校に配慮を求めていく」と発言した。

しかし国公立大学のみで見ていくと、前期入試が2月25日で後期入試は3月6~10日(合格発表は20日~24日)と入試日程を移動させるにも限界があり、またできても1~2週間程度であろう。受験生はスケジュール通りでの受験を覚悟しつつ学習に励む必要がありそうだ。

広がるオンライン授業

このような中、有効に活用されているのはオンラインでの学習機能である。リクルートのスタディサプリなどは読者の方も知っている方が多いだろう。中には休校期間中は無料で利用できるものが多いため有効に活用していただきたいと思う。( https://www.kyoiku-press.com/post-213719/ )

ただ、オンラインでの授業は各家庭間での格差も懸念されよう。スマホやタブレットの端末保有有無の他、通信料などの大きな差が出てくる可能性もある。

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これを機に日本でもZOOM等の通信サービスを用いた遠隔授業を導入するなどのICT化を推進するべきではないか。また、実際東京都渋谷区では区独自に全小中学校生にタブレットを配布するなどをしており、現在家庭への持ち帰りを許可し課題をこなさせるなどの有効活用ができているという。そのような自治体の動きを全国的に広めることが今回のような休校状態に対処する鍵となりうる。

デジタルデバイドを最小限に抑えることも前提に、先端技術を用いた教育の在り方というのも再検討すべきだろう。

※お断り 本記事に掲載されているのは、作成当時の情報です。メディアや自治体が発令する最新の情報に注意してください。

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