前埼玉県知事で無所属の上田清司参院議員(73)が新党結成を模索していることがわかった。11日、国会内で無所属の衆院議員4人と会合を開いた。次期衆院選に向けて自治体の首長経験者らが加わる構想を描く。ただ、会合に参加した議員からは慎重な意見もあり、実現は不透明だ。
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衆議院議員の任期満了が近づき、総選挙がまもなく行われようとしている中でのこの動き。実現するかは不透明だが、もし結成されれば、政界を揺るがすものになるのか。上田新党の立ち位置から、今後の情勢がどのように変化するのか、総選挙にどのような影響を及ぼすのか考えていきたい。
上田清司氏とは
上田清司氏は1948年生まれの73歳。1993年に新生党(当時)公認で衆議院議員総選挙当選を果たし、以後3期務めた。2003年には埼玉県知事選挙に立候補し、当選。4期務め、2019年に任期満了をもって引退した。
しかし、自らの後継となった元参議院議員の大野元裕氏が辞職したことにより行われた、参議院埼玉選挙区補欠選挙に立候補。自民党が候補者擁立を見送ったことから、相手候補に大差をつけ国会議員として返り咲きを果たした。
参議院議員となってからは、たびたび新党結成に意欲を見せるなど、「中道勢力の結集」を目指していた模様だ。今回は、衆院選を前にしてこの動きが再燃した。
無所属議員らが参加の可能性
笠浩史衆議院議員も候補に挙がっていたが、立憲民主党に合流した。
衆院選や政界に及ぼす影響は
上田新党は、現時点では政党要件を満たさない見通しだが、関東地方を中心に数名の候補者を擁立する可能性がある。
特に、上田氏の地盤である埼玉では、15区において自民・立憲・維新の3つ巴に上田新党の新人が割って入ることとなり、選挙の構図が大きく変化することは避けられない。
上田新党は「自民党にも野党にも投票したくないという人の受け皿になる政党をつくる」ことを目的に結成される見通しであることから、同じ第3極政党である日本維新の会、また野党の中でも保守的な国民民主党とは支持層が被ってしまうため、両者への影響は大きいものとなるのではないか。
また、元国会議員などの有力候補も擁立するとみられる。
衆院選直前になって出てきたこの動きが、どれほどの影響を及ぼすのかは未知数であるが、現在の自民党政治、また弱い野党に対する批判から第3の選択肢として上田新党が選ばれる可能性は高いだろう。
今後の動きを注視していきたい。
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