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『自衛隊は人殺し予算』『海上自衛隊旗はネオナチ』共産党の自衛隊に対する考え方を整理する

 国民民主党の玉木雄一郎代表が、連合と結んだ政策協定について、「左右の全体主義を排する」という文言は共産党を念頭に置いたものだと明かした。

 さらに、都議選で立憲民主党と共産党が一体化を進めてしまったことをうけて、自動車総連が立憲民主党を見限ったとする報道もある。

参考:全トヨタ労連「立憲切り」 野党共闘に打ち込むくさび(朝日新聞)

 それでも、立憲民主党は、都議選で一定程度躍進できたことに味をしめ、共産党との連携を強化する方針だと考えられている。

参考:立憲、共産との共闘「如実に成果出た」 安住国対委員長(朝日新聞)

 今回は、立憲民主党が共産党との連携を強めていることをうけて、この記事を、皆さんに共産党の安全保障政策について知っていただく機会としたい。「共産党を含めた野党共闘をしなければ勝てない」と左派野党の議員や支持者は主張するが、勝つために何でもすべきなのであれば、維新と国民民主も含めた野党共闘をすべきなはずだ。それにもかかわらず、ほぼ共産党の政策が反映されたような政策協定が結ばれ、左派野党だけで共闘を行うのが、最近の傾向となっている。これは、長野県選挙区の参院補選でも明らかであった。有権者は、共産党の政策(特に安全保障と皇室)に、より関心を持つべきである。なぜなら、共産党の政策が、左派野党の政策に多大なる影響を及ぼしているからだ。

 なお、今回は、完全に共産党の政策に的を絞った話をする。共産党の「体質」については、おとな研究所編集長の記事に譲ることとする。

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参考:日本共産党は紛れもなく「全体主義政党」である。(おとな研究所 by Aki)

共産党の目標「自衛隊廃止、日米安保破棄」

 共産党は、自衛隊の存在そのものを違憲と考えていることが、明白である。少し長くなるが、共産党の自衛隊に対する考え方を、「憲法9条・自衛隊問題 憲法を生かした民主日本の建設を」(共産党HP)より引用する。

「憲法九条にてらすならば、自衛隊が憲法違反の存在であることは、明らかである。世界でも有数の巨額の軍事費をのみこみ、最新鋭の現代兵器で武装した軍隊を、『戦力ではない自衛力』などといってごまかす解釈改憲は、もはや到底なりたたない。それでは、憲法九条と自衛隊の現実との矛盾をどう解決するか。わが党は、改憲派がとなえるような自衛隊の現実にあわせて九条をとりはらうとい う方向での『解決』ではなく、世界史的にも先駆的意義をもつ九条の完全実施にむけて、憲法違反の現実を改革していくことこそ、政治の責任であると考える」

 そして、共産党の最終目標は、「自衛隊の廃止」である。

「第三段階は国民の合意で、憲法九条の完全実施――自衛隊解消にとりくむ段階である。独立・中立の日本は、非同盟・中立の流 れに参加し、世界やアジアの国々と、対等・平等・互恵の友好関係をきずき、日本の中立の地位の国際的な保障の確立に努力する。また憲法の平和原則にたった 道理ある平和外交で、世界とアジアに貢献する。この努力ともあいまって、アジアの平和的安定の情勢が成熟すること、それを背景にして憲法九条の完全実施についての国民的合意が成熟することを見定めながら、自衛隊解消にむかっての本格的な措置にとりくむ

 実現可能性はさておき、共産党が、自衛隊廃止を目指しているという事実は、揺るぎのないものである。そして、そのために、まずは第一段階として、「日米安保条約廃棄」をめざし、それが達成されたら、第二段階として「自衛隊の民主的改革――米軍との従属的な関係の解消、公務員としての政治的中立性の徹底、大幅軍縮」をめざすという。

 共産党は、7月9日、「日米安保破棄」を政権公約から除外すると発表したが、基本政策として上記の方針を2000年から掲げ続け、一貫して変更していない。立憲民主党と政権を共にしたいがために、共産党としての本音を隠しているだけで、「日米安保継続」と「日米安保破棄」のどちらが共産党の本音であるかは、日を見るより明らかである。

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「自衛隊は人殺し予算」「旭日旗はネオナチ」共産党の自衛隊への敵対的態度

 そして、共産党の自衛隊解消という目標は、現に共産党議員・候補者の自衛隊に対する敵対的態度として表面化している。

 まず、2016(平成28)年6月26日、共産党の藤野保史議員は、NHKの番組で、防衛費を「人を殺すための予算」と言い放った。直後に現自民党の和田政宗参議院議員が撤回を促したが、藤野議員は、その場では撤回しなかった。

 これは、藤野議員の個人的見解ではないことは、明らかである。なぜなら、2015(平成27)年10月には、共産党奈良県議会議員団を中心に作っていた駐屯地誘致に反対する講演会の案内のチラシに、「陸上自衛隊は『人殺し』の訓練」と書かれていたからだ。自衛隊や防衛力を「人殺し」と言い放つ表現が、共産党関係者から複数回相次いだのは、偶然の一致ではないだろう。共産党が、自衛隊に対して敵対心をむき出しにしていることの現れである。

さらに、香西かつすけ衆院選候補予定者は、7月17日、海上自衛隊の旗である旭日旗について、「『旭日旗使用禁止』って当たり前だろ。ネオナチじゃないんだから」とツイートした。これはつまり、海上自衛隊旗をネオナチと言っているということであり、自衛隊にネオナチという言葉を投げつけていることと同視できる表現である。旭日旗に対する賛否はあれど、現に旭日旗を公式に使用している海上自衛隊への配慮を欠いている点で、香西氏や共産党の自衛隊に対する考え方が推察できるだろう。

「野党共闘」に対する評価の重要な判断材料に

 左派野党(立憲民主党・共産党)は、衆院選でも候補者を徹底的に調整の上、政策協定を結んで共闘すると見られている。その際に、表面的な政策協定だけを見て判断するのではなく、上記で述べたような共産党の自衛隊に対する姿勢も参考にすべきである。立憲民主党の政策は日米安保堅持であるはずだが、立憲民主党の推薦する共産党候補に票を投じると、反自衛隊の議員が増えてしまったという結果も、十分に考えられるからである。

 

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